田中将大はメジャー初年度で中4日という登板頻度による疲労と、本来なら4番手以降の役割を与えられるはずがヤンキースの投手事情によりエース級の活躍を期待されたことにより、結果的にパンクした形となった。
ヤンキースは過去の登板回数などのデータから「2年以内に故障する可能性がある」とわかっていながらも獲得。そして破竹の勢いで勝ち星を増やしていったが、想定よりも早い故障による離脱となった。
さて右肘内側側副靭帯部分断裂という怪我により、田中将大は「トミー・ジョン手術」を受ける可能性が高くなってきました。
では「トミー・ジョン手術」とはいったい何なのか?
肘の靭帯はボールを投げる際に負荷がかかるため、野球のピッチャーが損傷しやすい場所なのですが、トミー・ジョン手術とは損傷した肘の靱帯を切除し、正常な腱を移植。移植した腱によって患部の再生を図る手術です。
最初に手術を受けたトミー・ジョンの名前が由来なのですが、このトミー・ジョンが手術を受けた時の成功率は1%しかなかったそうです。しかし現代医学の発展により、90%以上が成功するそうです。
トミー・ジョン手術のメリットとしては復帰後に球速が3〜4キロ上がると言われている。しかし、移植した腱が靱帯として患部に定着するまでには時間がかかります。
だいたい投球回復まで6〜7ヶ月、実戦復帰には12〜15ヶ月が必要となる。
しかし、日本人を含むアジア系選手はアメリカ人選手や中南米選手と違い、周辺組織の修復度や体のバランス修正、全体の筋肉強化などがアメリカ人らのスピードとは違うため、長く必要と言われている。
そのため仮に田中将大がもしトミー・ジョン手術を受けた場合、復帰登板は早くても2016年シーズンという予想になる。
トミー・ジョン手術と図解で表すとこんな感じ。
あとトミー・ジョン手術は「手術2年後に期待できる」ということを踏まえると、仮に田中将大がトミー・ジョン手術を受けた場合、2016〜2017年頃がキャリアハイの成績を残す可能性がある。
ただし、キャリアハイの成績を残す可能性を生むためには「2年間という長い期間を黙々と苦しいリハビリに耐える精神力」が必要となる。
例えば「輪ゴムを10cmくらい動かす」というよう地味なリハビリもやり続けないといけない。
その先に復活があるとわかっていても、「目の前のこの行為は何の意味があるのだろう?」と思ってしまうのが人間だ。
また野球選手は少し良くなるとすぐ無茶をしてしまう。自分の居場所は次々と有力選手に奪われるのが当たり前の世界のため、1日でも早く戻らないという気持ちになるのもわからなくもない。
しかし、その焦りがトミー・ジョン手術の失敗に繋がる。
トレーニングは余分にやればその分よくなるというものではない。きちんと決められた量をこなせるかどうかの方がよっぽど大事。
まぁ、田中将大としては悔しい出来事だと思いますが、これまで投げっぱなしだったので「体が悲鳴を上げた」「体が休息を求めた」と考えてもらいたいですね。
まだ25歳、仮にトミー・ジョン手術を受けて復帰に2年かかっても27歳。
そこからメジャーの歴史に残る活躍は必ずできると思います!
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